神事 龍神さん……壱

先祖が買いそのままになっていた土地を綺麗にしたいと思う女性がいた。
彼女は様々な面で小堀薫子さんにお世話になっておりその相談もしていた。少し考えた薫子さんはその土地がある場所の役所に電話してみたら?といい、言われた通り彼女はその土地がある場所の役場に電話をかけ話はとんとんと進んでいった。補助金を利用して処分できることになったのだ。
それを聞いた薫子さんは、どうにかしたいと思って一歩を踏み出したから話がすすんだね、と微笑んだ。

土地は地元の業者によって更地にされていった。
話はそれでめでたしめでたしではなかった。

普段はそんなことをしない彼女が土地の前と後の写真を持って薫子さんに報告をしてきたという。

それを見て怖くて震えてそのまま返した。と薫子さんは言っていた。

その土地には井戸があり、そこも壊して埋めてしまっていた。

私もその写真を見せてもらったが、よくわからないけど怖くなった。

よくわからない理由を薫子さんはこう説明していたと思う。

「地球は呼吸しているの。私たちと同じように。水脈っていうのがあってそれは見えているところも見えてないところもあるけれど、いろんなところを走っているの。井戸はその水脈の一部で息をしているところ。水が湧いたりするのはとてもいいことなの。水があるから私たちは生活できるでしょ。でもそれを忘れちゃうのよね・・・。井戸を埋めるってことどういうことなのかわかるよね?」

絶句した。
そもそも今までそんな風に怯える薫子さんを見た事もなく余計怖くなった。
思わず出た言葉が「苦しいんだ・・・」だったと思う。

「そうなの。苦しいの。どうしよう。こわい。どうしよう」薫子さんはそう言っていた。
                              続く……

Ravenna exclusive writing atsuko.m

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