横浜の小さな一軒家で生まれ、22歳まで過ごした。
自分の部屋を作ってもらったのは、中学2年の時、それまでは5歳上の姉と一緒だった。
姉の部屋は私の部屋を通っていく、「薫の部屋は私の廊下。」と言った時の得意げな姉の顔は忘れられない。
誰も通らない自分の部屋が欲しい、の思いはいつしか自分の家が欲しい、に変わっていった。
20年で13回の引越し、やっと落ち着ける場が作れた、それがここ上堂だ。
上堂に出会う前まで、土地探しは良いところまで進んでも頓挫し続けた、その中で交通事故というイベントが起こり、人生のキャリアチェンジを余儀なくされた。
3か月の入院後、この土地に出会った。
見に来てすぐ看板に出ている不動産屋に連絡をし、その電話で買う事を伝えた、川の音が涼しい7月だった。
その12月には完成しここでの生活が始まった。
頓挫し嫌な思いをたくさんした土地探しで上が私に伝えてきたことは、「進んでいいよ!って事柄は、スルスルと進む。」という事だった。
様々な神事の中で天津神、国津神が鎮座している日本中の場に招かれ、たくさんの神の掟が身に着いた。
道中、無理難題を伝えられ、悩んで困っていても、直前にクリアでき、へっ???って事でも、最後には丸く収まったりして、びっくりして笑っちゃう事ばかりだった。
私と啓の、困ったどうしよう、の思いを外すと、なんの障害もなくスルスル進んでいる事に、神事全てが終わってから氣が付いた。
進んで良い事は、スルスル進んで行くって事だ。
長年携わらせてもらっている、北海道盲導犬協会。
こことの繋がりは、パピーウォーカーから始まり老犬ボランティアと今年で25年になる。
盲導犬候補生のティムとの出会いは、始まったばかりの私たち家族の大きなライフイベントの始まりだった。
ティムが居てくれなかったら、私はここ盛岡に存在していなかったと思う……そのくらい大きく愛おしい存在のティムと北海道盲導犬協会の方々に、何か出来ないかという思いから、皆さんにいつも協力して頂いている募金箱設置や、カレンダー販売、ティムが居た時は、盛岡大通りでの盲導犬啓発運動を企画したりしていたが、もう一つボランティアとして、長年ひそかに考えていた事があった。
それは北海道盲導犬協会寄付金付き自動販売機だ。
ジュースを買うだけで募金が出来る、なんて素敵で素晴らしい自販機 ❣ でもRavennaの前に置いてもな……人がたくさん通る所に置いたほうがいいから、どこかないかな?でもそれだと何だか寂しいし……とずっと考えていた。
そしたら見つけた!、恐る恐る『あのね、北海道盲導犬協会の寄付金付き自動販売機があるのだけれど、置いて欲しいのだけれど……」、盛岡動物公園に勤務している森の敦ちゃんに言ったら、スルスル、スルスルと事が進んで、話してから1っか月も経っていないのに、なんと!なんと!明日10月1日に盛岡動物公園駐車場に設置になった!ψ(`∇´)ψ
敦ちゃん、ありがとう。
もう、死んでもいいや、私……